成果の出るアカウントプランの作り方


 

【アカウントプランとは】

アカウントプランとは、戦略顧客の中長期営業戦略を策定することです。

戦略顧客のビジネスを業界環境から理解した上で、経営課題を体系的にとらえて提供するソリューションとのマッチングを行うと提案プロジェクトの位置づけが明確になり、商談領域が構造化されて見通すことができます。キーマンのキャラクターや意思決定プロセスなどの人間系要素の構造図である「パワーストラクチャー」を整備することによって、リレーション構築計画や商談の開発を推進する上での人間系の活動計画が無駄なく策定できます。長期的・継続的にソリューションを提供し続けるためにも、価値を最大化するためにも、商談推進計画の策定は重要です。また、環境や組織の変更に伴い、アカウントプランの活動方針や実行計画の適宜更新は必須です。これがケイウェイの考えるアカウントプランの定義です。

「お客様を良く知る」ことは大変重要なことです。特に、大事なお得意様とか難攻不落の見込み客などの「戦略的顧客」を良く知るために情報の収集と整理は提案型営業の基本と言えます。商品やサービスの価値が高い場合には「アカウントプランニング」はなくても営業成績が上がるものです。しかし、競争が激しく明確な差別化ができない場合や組織力で対応すべき状況では、一旦立ち止まって商談を俯瞰し、「アカウントプランニング=中期営業戦略」の策定が必要となります。営業チームにとって「アカウントプラン」の作成は顧客対応の指針になりますが、技術部門や他の支援部門へのリソーシングのみならず、経営層や外部のアライアンス企業までをカバーした「一枚岩」での組織戦の基本設計図ともいえます。

 


 

【アカウントプランを作ろう!】

成果の出るアカウントプランを作るために、4つの視点から考える必要があります。

1.『経営課題とソリューションのマッチング』

まずは、自社のソリューションとお客様の経営課題とのマッチングを行ってみましょう。自社ソリューションの位置づけや優先順位などが明確になります。通常、稟議書には自社ソリューション採用の理由が記載されます。

2.『パワーストラクチャー』

キーマンや意思決定者のみならず、反対者や注意人物のプロフィールと相関図や決定プロセスなどの人間系要素を図で表します。定期的に実施するアカウントプランニング会議では、このパワースチラクチャーを多用します。環境の変化や商談の進捗に人間系要素は敏感に変化していきますので「見える化」が必要です。

3.『基本戦略』

環境や組織の変化に伴って個々の商談は変化していきますので、アカウントプランでの3年後までを見据えた「中期基本戦略」の策定は競合他社との差別化を図る上でも、担当営業がリーダーシップを発揮する上での行動指針としても大変重要な要素の一つです。 戦略策定が困難だったり、適語が見つからない場合には、私は営業チームでの中期的な活動方針の「標語」を決めるように指導しています。

4.『商談推進計画』

ソリューションマップを利用して個々の商談を棚卸して、時間軸に合わせて整理します。商談の俯瞰することで、個々の商談に集中し過ぎて競合や周りが見えなくなることを防ぐと共に、商談のライフサイクルを冷静に見つめます。見えている商談のみならず商談を開発するためには、課題とソリューションの整理やパワーストラクチャーの活用は必須です。この商談の種まきこそが担当営業の力量が試される要素です。

 


 

【たった3ページ、半日で効果が出る!アカウントプラン作成の『きも』】

お客様のことを知るためにどの位の時間とエネルギーをかけていますか?  現在のネット社会では、お客様はHPを立ち上げ、中堅以上の規模では財務情報を開示していますし、上場企業ではポートフォーリオを提供するサイトも多数存在しておりますので、有価証券報告書や決算短信なども容易に入手できる場合があります。思うような企業情報が入手できない場合は、業界の有力企業や、お客様が意識している競争企業まで手を広げてみてはいかがでしょうか?  良いリレーションがあれば、この情報をもとに訪問して、お客様と一緒に作成することも成功の秘訣です。

経験上、小型の見込客の場合は3ページ程度の簡易アカウントプランを作成すれば十分な効果が期待できます。標準的なアカウントプランは15ページ前後ですが、ロイヤル・カスタマーとなると100ページを超える充実した内容となる場合もあります。要は、どれだけお客様のことを深く、広く理解するか、そしてどのように活動するかを集中して考えることがアカウントプランの『きも』です。引継ぎや社内外にお客様を紹介する資料作成にも有用ですし、「アカウントプラン」作成の効果は計り知れないものがあり、まずは簡易版から実施される事をオススメします。

作成したアカウントプランをお客様と共有する、または開示することも場合によっては大変効果的です。社内資料として作成したものをお客様に開示する場合は徹底的に精査する必要があります。

作成したアカウントプランを定期的に見直すことも重要ですし、四半期や半期ごとのレビューミーティングの開催もオススメします。

 


 

【テンプレートで始めよう!】

みなさまにそのまま活用いただけるテンプレートを準備中です。お待ちください。

 


 

【ケイウェイはフォローまで徹底サポートいたします】

 

●ケイウェイの「アカウントプランニング活用」研修

受講対象者   提案型営業職、お客様に責任を持つSE、コンサルタント

研修内容     「課題とソリューションとのマッチング」「パワーストラクチャー」「基本戦略」「商談推進計画」

標準研修     【松コース】 2.0日 本格的ACP作成+ACPセッション

【竹コース】 1.0日  標準ACP作成

【梅コース】   0.5日   簡易版ACP作成

【フォローコース】 0.5~1.0日 ACPセッション

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